光が食品や飲料の品質に影響を与えるということは周知の事実である.硫黄化合物の生成や,油の酸化により異臭が発生するためである.
本研究では可視光の影響に着目し,PETボトル詰緑茶飲料を加温保存し光照射を行い,色調変化の影響を調査した.
光源として,LEDランプと色蛍光灯を使用した.保存条件は,前者が60℃,後者が55℃とした.
その結果,緑茶の色調維持に対し,440nmよりも短い波長や540nmよりも長い波長では効果が出なかった.効果が出たのはおよそ500nmの波長であり,色調が維持され,かつ風味にも影響を与えなかった.
- 著者
- 田辺 利裕、樋口 香織、沖浦 文
- 出典
- 東洋食品工業短期大学・東洋食品研究所研究報告書,26,25-27,(2006)