令和7年度 公益社団法人日本水産学会春季大会 (北里大学 相模原キャンパス) で発表します。
演題:日本アサリの遺伝的集団構造
講演番号:0145
発表者:○北畠 京祐1、泉 賢太郎1、山崎 大志2、山崎 友資3、大越 健嗣2、3
(1 千葉大学、2 東邦大学、3 公益財団法人東洋食品研究所)
アサリの漁獲量は 1983 年の 17 万トンをピークに減少が続き、2022 年には約 5700 トンになった。需要を補うため、外国産の個体が約 40 年に渡って導入されてきたが、現在の日本沿岸のアサリの遺伝的集団構造を網羅的に調べた報告はない。そこで本研究では RAD-seq 法による SNPs(一塩基多型)検出を行い、それに基づいた系統解析および STRUCTURE解析を実施した。本種は日本と中国・韓国(大陸)で分化し、さらに日本系は北から南にかけて緩やかに分化した。一方、関東以南では大陸系の要素を含むものが確認され、長期にわたる外来個体の導入の影響が示唆された。一方、東北以北の個体群は大陸系の要素が少なかった。
発表日:2024年3月29日(土) 11:30 - 11:45(口頭発表)
演題:ホタテガイの温度耐性遺伝子の特定
講演番号:0507
発表者:○山崎 友資、河合 総一郎
気候変動による海水温上昇は、日本沿岸で顕著に起こっている。日本沿岸の養殖業は、海水温上昇が 1 つの要因となって「大量へい死」を招く場合がある。なかでも、日本の水産輸出額の約 1/4 を占めるホタテガイは、場所によっては稚貝が全滅するなど、危機的状況にある。本研究では、ホタテガイの高水温耐性獲得を目的として、RNA-Seq 法を用いて水温変化に連動する遺伝子を特定した。
発表日:2025年3月27日(木) 11:45~12:00(口頭発表)
演題:陸上養殖に向けた陸産貝類による養殖飼料の開発
講演番号:1122
発表者:○河合 総一郎1、山崎 友資1、小田桐 亮2
(1 公益財団法人東洋食品研究所、2 倶知安風土館)
ヨーロッパ原産の外来陸産貝類であるマダラコウラナメクジ (Limax maximus) の活用法の一環として本種を含む養殖飼料を作製した。給餌の結果、作製した養殖飼料は、コントロール群と比較して糞の凝集効果・排便回数の向上が確認された。
発表日:2025年3月29日(土) 13:15~14:15(ポスター発表コアタイム)