41.園芸作物の硝酸塩蓄積に関する研究
(第7報)トマト果実の硝酸塩蓄積におよぼす窒素肥料の影響(2)

缶詰トマトジュースのスズ異常溶出の一原因が原料トマト果実に含まれる硝酸塩にあり、スズ溶出防止にはトマト果実の硝酸態窒素(以下NO3-Nと記す)濃度を3ppm以下にしなければならないとされている。そこでトマト果実のNO3-N濃度を3ppm以下にする栽培条件を見出すことを目的とし、まずNO3-N蓄積の要因を見出そうとした。

1.トマト果実のNO3-N蓄積におよぼすN肥料の追肥施用時期の影響について検討した。

2.Nの追肥により土壌中のNO3-N濃度は増加するが、施用時期の違いにより生成量は異なった。

3."大豊"においては定植4週後、8週後追肥施用および3回追肥は土壌のNO3-N濃度を高め、果実のNO3-N濃度も比較的高くなる傾向を示した。

著者
宮崎 正則、国里 進三、美谷 誠一
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,279-287(1971)