1)トマト果実のNO3-N濃度におよぼす速効性N肥料(硫安)と遅効性N肥料(有機質肥料、CDU-N肥料、AM化成肥料)および土壌の湛水処理の有無の影響について検討した。
2)硫安の如き化学肥料区は有機質肥料区に比べ土壌のNO3-N濃度は高い傾向を示したが、有機質肥料区でもかなりの程度認められた。
3)冬季間湛水した圃場では湛水しない圃場に比べ土壌のNO3-N濃度は低い偵向を示した。
4)冬季間湛水した圃場では化学肥料区の果実のNO3-N 濃度は有様質肥料区より高い傾向を示した。
5)湛水しない圃場では化学肥料区は土壌のNO3-N 濃度は有機質肥料区より明らかに高いが、果実のNO3-N 濃度はかえって低い傾向を示した。
6)湛水した圃場は湛水しない圃場に比べ果実のNO3-N濃度は低く、特に有械質肥料区でこの傾向は顕著であった。
- 著者
- 宮崎 正則、国里 進三、美谷 誠一
- 出典
- 東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,288-297(1971)