43.園芸作物の硝酸塩蓄積に関する研究 (第9報)
トマト果実の硝酸塩蓄積におよぼすリンサン、カリウム、カルシウムおよびマグネシウム肥料の影響(1)

1)トマト果実のNO3-N濃度におよぼすP、K、Ca、Mgの影響を検討した。

2)K低濃度区の果実のNO3-N濃度は低くなる傾向を示した。

3) Pの影響はP低濃度で果実のNO3-N濃度が高くなる場合と、P高濃度で高くなる場合もあり一定の傾向が認められなかった。

4)CaはKとの拮抗性は認められたが、Ca、Mgの果実のNO3-N濃度におよぼす影響は明らかでなかった。

5)果実のNO3-N濃度は培地の処理の違いにより、催色期から完熟期にかけて著しく減少する型、やや減少する型、平衡型、増加型があると考えられた。

著者
宮崎 正則、国里 進三、美谷 誠一
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,298-306(1971)