マッシュルーム菌糸は特別に調整されたコンポストに長く生育し,覆土後適当な管理を行えば子実体の形成を見るに至る。しかしこの生化学的な機構は未だ完全には究明されていない。またその 基礎的な報告も比較的に少ないのでこの点を明らかにするため実験を試みた。特に最近液内培養の研究と相俟ってマッシュルーム菌糸の食品への利用が注目されるようになり、その生化学がしばしば取り上げられてきた。我々はマッシュルーム栽培に資する目的でマッシュルーム菌糸の栄養要求について液体静置表面培養法によって2,3の実験を試みたのでここに報告する。
- 著者
- 橋本 一哉、磯部 信昭、高橋 善次郎
- 出典
- 東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,1-6(1963)