39.シュガーピースの品種別加工適性について-Ⅰ
エンドウの成熟中の成分変化と採収ひん度

Sugar Peas用品種を選抜するため米国の矮性種やthe Okitsu Varietiesを中心に栽培し、その特性を比較検討した。

(1)米国のPerfectionなどの矮性種は春蒔き種で耐寒性に乏しく、水田裏作栽培に適当でなかった。

(2)the Okitsu Varietiesは耐寒性に強く水田裏作栽培に適し矮性種より収量が多く。

(3)the Okitsu Varietiesは他の欧州系に比べて特に果色が濃厚で粒形がよく旨味がある。また加工適性熟度の持続期間が長く、矮性種Perfcetionの3日間に対し、6日〜10日間隔で収穫できる。

(4)開花数調査と加工適性持続期間から推定した採収ひん度はG・W,Okitsu No.4は6日間隔で5〜6回、 No.1、No.5は10日間隔で3回以上となった。

(5)収穫能率は2花性花房率の高く、大莢である品種ほど高くなる傾向がある。

(6)果粒重による収量においてAldermanがよく、the Okitsu Varietiesは莢付収量ではG・Wより多いが、加工歩合が低く果拉重においては大差なかった。 以上のようにthe Okitsu VarietiesはSugar Peas用品種として現在最も適した品種であると考えられる。

著者
国里 進三、宮崎 正則、美谷 誠一、黛 乙郎
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,323-332(1967)

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