缶詰食品は生のものに比べて味の劣るものが多い。呈味成分はア ミノ酸、糖、有機酸、核酸、無機塩類があげられるが、今までにアサリ缶詰については、これらのものについて殆んど研究がなされていないので今回まず糖類についてどのような変化をするかについて肉部、液汁部に分けて分析し、また合せて一般成分の変化についても試験を行なったので以下にその結果を報告する。
1.加熱時間が長くなるにつれてグリコーゲンが減少していった。またグルコースは肉より液汁中へかなり多量が移行して行った。 グルコサミンも加熱によって減少した。
2.蛋白質、灰分共に加熱によって液汁中へかなり多量移行して行った。
- 著者
- 長田 博光、岡屋 忠治
- 出典
- 東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,51-53(1963)