Pholiota namekoの生産するCe11ulaseの作用様式をce11ulose powder、CMCおよび少糖類中間生成物から換討した。
その結果、triose、Cellobioseおよび不溶性のcellulose powderに対する活性は低く、tetraose以上の少糖類や可溶性のCellulose誘導体には作用し易く、少量のglucoseの他は圧倒的にcellobioseを生成した。このことから、celluosic substanceをcellobiose単位で水解するものと推定した。
Cellulose powderを用いたカラムクロマトグラフイではCMC糖化力を有する3成分に分離したが、Peak2はCx活性のみを有する成分と考えられたがPeak1および3はそれぞれβ-glucosidaseやC1を混在し単独の活性を有する成分を得ることは出来なかった。Cx活性はβ-glucosidaseと共存した時に活性が高まった。
- 著者
- 橋本 一哉
- 出典
- 東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,180-184(1971)