加工用イチゴのへた取り作業および収穣作業を省力化する目的で,イチゴのへた離れ力を検討した.その結果,へた離れ力は果形,品種,果実熱度の違いにより差異を生じ,若い組織のへた直下部と成熟,老化したずい部の境で分離することを認めた.これらから, イチゴのへた離れ力はへた直下部とずい部との間の組織化学的な結合力および両組織の結合面積に影響され,結合力は品種と熱度の違いにより差異があり,結合面積は果形の違いにより異なるのではないかと推察した.
- 著者
- 宮崎 正則、美谷 誠一、薮内 一雄
- 出典
- 東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,13,26-32(1978)