8.加工用トマト果実の硝酸塩蓄積に関する研究

硝酸塩によるトマトジュース缶詰のスズ異常溶出を防止する目的で、トマト果実の硝酸塩蓄積要因および蓄積防止法を検討した.その結果,まず,蓄積要因として,全壤中のNO3-N,K2OおよびCaO濃度,品種,植物成長調整物質,日射量などを認めた.ついで,ほ場栽培トマト果実の収量を低下させることなく,果実のNO3-Nを3ppm以下に低下させる方法として,冬期間のみ湛水し,初春に排水,乾燥,耕起したほ場に,緩効性窒素肥料を分施し,石灰を多肥し,かつ,硝酸塩低蓄積性品種を栽培することが有効であることを認めた.

著者
宮崎 正則、国里 進三、美谷 誠一、杉原 八郎、薮内 一雄、黛 乙郎
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,13,48-61(1978)

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