3."粥飲料"缶詰ヘッドスペース中の酸素低減化

アスコルビン酸(AsA)及びアスコルビン酸ナトリウム(AsA-Na)による"粥飲料"缶詰のヘッドスペース中の酸素の低減化について検討した.ヘッドスペース中の酸素は殺菌中にかなり減少した.AsAまたはAsA-Naを添加しないときは残存している酸素は貯蔵中に緩慢に減少した.しかし,AsAまたはAsA-NaをAsAとして,25mg/缶以上添加することにより貯蔵約7日後で消滅した.AsAを25mg/缶添加すると粥が酸っぱくなった.一方,AsA-Naでは味の変化はなかった.そのため,ヘッドスペース中の酸素の低減化には1缶当たりAsA-Naを28mg添加する方法が有効であった.

著者
森 大蔵、安福 美幸、稲田 有美子、高橋 英史
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,20,17-25(1994)

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