現在、わが国で食品包製に用いられているFPではポリエチレン、セロファン、ポリエチレン、塩化ビニリデン系塗布セロファン、フィルム、ポリエチレン、塩化ビニリデン系フイルム、ポリエステル、ポリエチレンなどが低温殺菌に利用されているが、100℃付近からそれ以上の耐熱性のあるものとしては、ポリプロピレン、電子線照射ポリエチレン、中密度あるいは高密度ポリエチレンおよびそれらとポリエステルをラミネートしたものなどがある。
FP包装ではアルミ箔をラミネートしたもの以外では通気性の影響をうけやすいので、殺菌によって腐敗を防ぐことはできるが、缶詰や瓶詰のように長期保存することは難しい。しかし、食品の種類や貯蔵条件によってはかなりの保存性がみられる。このような欠点がある一面FPには安価、軽量、容積をとらない、取り扱いが比較的容易、透明で中身が見える、開封や廃棄処分が簡単、袋のまま熱湯中で食品を暖められるなど多くの特長があり、また透気性に関してもかなり優秀なものができてきたので今後の発展が期待される。
- 著者
- 鈴木 保治、西郷 英昭、池上 義昭、三島 公子
- 出典
- 東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,112-119(1967)