良品の長期保存にあたって、いろいろな原因により食品が変敗することはすでに知られている。包装食品の場合、影響を与えるものの一つに酸素がある。酸素と食品の接触つまり包装フイルムが僅かながらも気体を透過することより生じる問題である。
さらに光の影督がこれに加わる。本実験は清酒、大豆油およびみかんを試料に選び種々の波長の光を照射、これら食品の酸化変質を検討したものである。
光線を透すフイルムであっても、気体透過性の小さいフィルムで食品を包装すると変質の度合は少なくてすむが、ポリエチレンのような気体透過性の大きいフイルムで包装したものは光の影響を大きく受ける。
- 著者
- 西郷 英昭、松井 悦造
- 出典
- 東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,120-129(1967)