大多数の缶詰は内容物として固形物と液汁を含んでいるといっても過言ではない。その代表的な缶詰としてソーセージ缶詰について静置殺菌と回転殺菌における固形部と液汁部の殺菌値を比較した。その結果、回転殺菌ではその差が大きく、静置殺菌ではその差が小さい。したがって液汁部の熱伝達で缶詰の殺菌条件を算出する場合は回転殺菌値を大きくしなければならない。
このように回転殺菌法での殺菌値を大きくしてもその殺菌時間は短縮され回転殺菌法が極めて優れた性能を示すことを知ることができた。
- 著者
- 池上 義昭
- 出典
- 東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,74-77(1971)