本研究所および兵庫県下の一栽培地の加工用品種「アメリカ」を検定し,その多くがウイルスに感染していることを認めた。そこでウイルスフリー株を得るため,イチゴ苗の熱処理を試み,熱処理株はウイルス感染率が低下し,生育量や果実収量が増加することを認めた.しかし熱処理株も処理後長時間経過すると再びウイルスに感染する傾向にあった.したがって定期的に検定して,伝染源の感染株を発見し,除去することが大切である.
- 著者
- 美谷 誠一、宮崎 正則、薮内 一雄、黛 乙郎
- 出典
- 東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,12,31-35(1976)