5Mバキュームシーマーを改造して,スチームフロー装置を付け,みかん缶詰を製造して界面腐食防止効果について検討した.その結果,ターレットガイド及びターレットの両側からスチームフローを行なわなくてもターレットガイドからだけで界面腐食防止及び缶内面腐食抑制効果は顕著であった.スチーム圧は種々検討の結果,へこみ缶の問題や封入空気量の不均一を考えた場合,0.15kg/cm2程度が適していた.みかん缶詰製造工場でスチームフローを行う場合,5号缶のみかん缶詰では内容総量を315g程度,ヘッドスベースを9mm程度にすれば界面腐食防止及び缶内面腐食抑制効果は顕著になる.
- 著者
- 岩本 喜伴、森 大蔵、松下 琇子
- 出典
- 東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,14,58-69(1981)