Heyndrickxia coagulans は容器詰包装食品の代表的な耐熱性変敗原因菌である。当法人では本菌種で既知の耐熱性よりも高い耐熱性を示した事例を度々経験していることから、H. coagulans の耐熱性は過小評価されていると考えられ、本テーマはその耐熱性を再評価し、変敗リスクを再評価することが目的である。2023年度は当所で保存している20菌株のH. coagulansの芽胞耐熱性の評価に向けて、芽胞形成条件を探索した。培養温度は50℃が至適で、芽胞耐熱性の観点からは土壌エキスを添加した普通寒天培地(NA)が最適であった。