廃棄されている柿幼果や過熟果の機能を麹菌発酵により向上させ、食品へ応用することを進めている。平成29年度は発酵物抽出液の生体に対する影響、発酵物の機能性成分の解析、発酵プロセスの改善に関する検討を行った。発酵物抽出液を健常ラットに投与した結果、肥満抑制効果および高血糖抑制効果、腎機能の項目について有意差が見られ、生体においても機能が発現する可能性が示唆された。機能性成分の解析では各種機能性の絞り込みを進め、クエン酸を同定できたが、クエン酸以外の成分もまた機能性に関与することがわかった。また、発酵期間の検討を行い、本発酵法において目的別に発酵期間を設定できることが示唆された。