発酵による機能性成分生産および実用化に関する研究

廃棄されている柿幼果や過熟果の機能を麹菌発酵により向上させ、食品へ応用することを進めている。2018年度は柿の発酵形態の多様化を目的として振とう発酵について検討した。
振とう条件下でも黒麹菌は順調に生育したが、胞子の形成は見られなかった。発酵物抽出液のβ-リパーゼ阻害活性、ACE阻害活性は、これまで検討してきた固体発酵とほぼ同等であることを確認した。機能性に関係する成分は現在分離同定中である。また、発酵生成物では固体発酵と異なる成分が生成していることが示唆され、それらの成分は風味にも影響することがわかった。振とう発酵の確立により、柿の発酵に新たな選択肢を加えることができた。

平成30 (2018)年度実施

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