われわれは日本でもりんご生産の今後の情勢から判断してアッ プルソース缶詰のようなものが発展する可能性があるものと考えるので、日本産りんごを用いたアップルソース缶詰について試験製造を行なった成績及び'嗜好テストの結果を報告したい。
結論としては、日本の紅玉や国光を用いても一応アップルソース缶詰はそこそこのものが期待出来る。嗜好の上では、紅玉が好ましいが、国光に添酸しても一応使えそうだという線は出たように考える。
歩留まりはわれわれが作った設備では国光100%、紅玉94%内外で、アメリカの主力原料よりかなり悪いが、日本の品種の現状ではやむを得ないと考える。
- 著者
- 澤山 善二郎、下田 吉夫、奥 正和、松本 熊市
- 出典
- 東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,167-176(1965)