清酒醸造過程の試料では核酸塩基(ヒポキサンチン・ウラシル)またヌクレオシドポリ燐酸(ATP、ADP)などの存在を認めた。
また、3′-ヌクレオチドが比較的多く、5′-ヌクレオチドも若干見出された。Schimdt-Thannhauser法で核酸成分を分画した結果、醪工程でRNAが液少するに伴って無機Pが増加するが、酸可溶性燐の消長はあまりなかった。
また、粗酵素液でRNase活性は強く、3′-ヌクレオチドの生成を行なうこと、アデニル酸デアミナーゼは固型物培地において活性のあることを見出した。
- 著者
- 毛利 威徳、橋田 度
- 出典
- 東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,266-280(1967)