1.貯蔵中におけるアサリの有機酸含量の変化について調べた。
2.ホモジネートにして貯蔵した場合、筋肉部ではコハク酸、フマール酸、乳酸、酢酸、シュー酸、リンゴ酸の増加が認められ、他の有権酸はあまり変化が認められなかった。 一方、内蔵部では乳酸の増加が認められた以外、他のすべての有機酸は2日目に減少していることが認められた。
3.アサリが生存している時、全有機酸の約8割は内蔵に、残りの2割が筋肉に含まれていることを認めた。
4.殻付のまま貯蔵した場合、フマール酸以外の有機酸は殆んど変化が認められなかった。フマール酸は貯蔵中に増加していることを認めた。
5.全有機酸は10月のアサリに比べて1月のアサリは著しく少ないことが認められた。
- 著者
- 長田 博光,後藤 郁子
- 出典
- 東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,302-307(1967)