2.ラミコンカップ詰食品の保存性 - Ⅲ ブドウ濃縮液について

ブドウ濃縮液をラミコンカップに詰め,室温暗所明所(1000Lx),30℃80%RH暗所で12カ月間保存し,色調,アントシアン色素の経時変化を調べ,保存性を評価した。

比較容器として,ポリプロピレンカップ,アルミ箔積層レトルトパウチ(RP-F)を用いた.

その結果,ラミコンカップ詰はRP-F詰に比べ,若干褐変し,色差が生ずるものの,その値は僅かであった。また,アントシアン色素の変化もRP-F詰とほぼ同じで,保存性に優れていることを望めた.

ポリプロピレンカップ詰では,保存3カ月までに褐変が急速に進む.また,アントシアン色素の減少も急で保存性に劣った.

著者
西郷 英昭、久延 義弘、門田 和子、鈴木 保治
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,15,7-12(1983)

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