17.温州ミカン果汁中のS-メチルメチオニンスルフォニウムのο-フタルアルデヒドによるプレカラム蛍光誘導体化逆相HPLCによる定量

温州ミカン果汁中のS-メチルメチオニンスルフォニウム(MMS)をプレカラム蛍光誘導体化して,HPLCによって定量する方法を開発した.分析には誘導体化試薬としてο-フタルアルデヒド(OPA)/3-メルカプトプロピオン酸(MPA)を用い,逆相カラムで酢酸緩衝液(pH7.3)と70%メタノール溶液の2相グラジェント溶出法を用いて誘導体化物を分離し,蛍光検出(励起波長330nm,発光波長450nm)した.定量はβ-アラニンを内部標準にして再現性の変動係数3%以内,及び回収率は105%を達成した.その結果,果汁中のMMS量は28.2μMであった.

著者
隅谷 栄伸、末兼 幸子、酒井 康江、達家清明
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,19,141-145(1992)

刊行一覧