舌でつぶせる程度に軟化させた食材(ユニバーサルデザインフードカテゴリー3)について、形状を保持しながらも常温輸送可能な介護食の製造方法を検討している。酵素処理で軟化した食材を容器底面に薄く貼り付けた可食性耐熱性ゲルで固定する方法を考案した。
本法で0.7G、5分間の振動試験はクリアしており、今後の保存試験、輸送試験でその実用流通適性を判断する。食材自体の硬さ制御も併行して進めている。加熱による軟化が進みにくいゴボウを用いて、硬さに寄与する構造調査を進めている。耐熱性構造にはアラビノース含有多糖類が関与していることを確認しており、アラビノース同士の結合を酵素で切断することにより、加熱による軟化制御の可能性を見いだした。