柿果皮に含まれる脂肪蓄積抑制成分(ポモル酸)の作用機構解明及び食品への応用を検討している。
培養細胞を用いた実験結果から、ポモル酸の脂肪細胞に対する脂肪蓄積抑制作用は、脂肪合成に係わる因子(PPARγ)の活性抑制による可能性が考えられた。ラットに高脂肪食を与え、ポモル酸の効果を確認した結果、ポモル酸投与群で血中肝機能マーカー量(ALT)及び総ケトン体の低下傾向は見られたが、体重等で明確な差は見られなかった。肝臓組織を評価中である。
食品利用可能な抽出方法を検討した結果、水酸化ナトリウムを0.5%(w/v)以上添加した含水エタノールで抽出能力が最大となり、且つ30〜50%エタノールで抽出液中へのカロテノイドの混入を防止出来ることが分かった。