イチジク果実の新たな価値を提供することにより、地域産業の発展に貢献することを目的に、果実の機能性及び周年収穫を可能にする栽培技術の検討を行っている。2018年度は機能性について、生体での機能確認と加工に向けた基礎評価を行った。高血糖症ラットへのピペコリン酸・トリゴネリン混合水溶液の経口投与は、随時血糖値および耐糖能(経口糖負荷後の血糖値推移)を改善する可能性を示した。又、冷凍解凍処理中における機能性成分の保持性についても検討し、短時間解凍が必要であることを確認した。
栽培技術についてダルマティー種を対象に施設栽培実験を実施し、収穫開始までに必要な積算温度は約3200℃であった。市販液肥3種の比較では、最も果実が多く着いた(他2種の約3倍)肥料には、P・Cuが多く、Mg・Ca・Mnが顕著に少ない特徴があった(窒素量は同じ)。
平成30 (2018)年度実施