マグロ肉を蒸煮することによって発生する青肉はマグロ缶詰業界におけるもっとも重大なトラブルの1つとされている。
最近、トリメチルアミンオキシド(TMAO)が青肉発生の重大な因子であることが明らかになったので、TMAO含有量を測定することによって育肉の予知が可能となった。
しかし,青肉の危険性のあるマグロの選別に際し、実際に応用する場合には、簡単で、迅速な検出法が必要であり、現在のTMAO定量法はいずれもこの点に難がある。
私達は比色による極めて迅速なTMAO検出法を見出し、この方法が青肉の予知法として極めて有用であることがわかった。
- 著者
- 富永 哲彦、大塚 滋
- 出典
- 東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,238-239(1969)