11.サバ生肉,缶詰肉並びに市販の水産缶詰中のヒスタミンの定量

ヒスタミンと魚肉の鮮度との関係を調べた.サバ生肉の場合,鮮度の低下に従ってヒスタミン生成量は増加した.その生成には,温度が大きく関与し,48時間後には,室温で166.2%,冷蔵庫で2.1mg%を示した.

サバ蒸煮肉のヒスタミン含量は,蒸煮脱水によって生肉より低い値を示した.これらの缶詰製造直後,室温並びに恒温貯蔵におけるヒスタミン含量は殆んど変化がなかった.

市販缶詰のヒスタミン含量を,河端法及びAOACの比色法で測定し,比較した結果,河端法で測定した値は全体に高い値を示した.

著者
竹内 伊公子、長田 博光
出典
東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,15,74-78(1983)

刊行一覧