タンパク質加水分解物を原料とした新規フレーバーの開発

代替肉の風味を向上させるフレーバーが求められている。大豆タンパク質加水分解物(SPH)を原料としたメイラード反応物(MRPs)が肉様香気を呈し、良好なフレーバーとなる可能性が示されている。しかし、前駆体となるペプチドの特徴や、最適なプロテアーゼ反応条件は明らかになっていない。本研究では、これらの点を明らかにし、フレーバーの最適な調製条件を提案する。2022~2024年度の3年間で、大豆タンパク質から牛肉様フレーバーを調製するモデル系の構築を目指している。2023年度は、分析精度の向上を進めるとともに、各条件で調製したSPHとMRPsについて、揮発性化合物組成とペプチド組成を調べた。揮発性化合物組成は化合物種(アルデヒド類、ピラジン類など)によって一定の傾向が認められた。ペプチドについては、システインを含むペプチドがMRPsでは顕著に減少しており、これらがメイラード反応で消費されやすいと推察された。

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