イチジク葉を原料とするアレルギー緩和茶飲料の開発

イチジク茶葉が持つ抗アレルギー機能を利用した機能性飲料の開発を行っている。これまでに,アトピー性皮膚炎(AD)および非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の抑制効果を見出している。2023年度は、NASH抑制の機序解明を目的に肝臓の遺伝子発現解析を実施した。結果、イソシャフトシド(ISS)は、マクロファージを介した炎症を抑制し、肝炎を抑えていると示唆された。AD抑制においてもヒト皮膚細胞株でサイトカインの遺伝子発現低下を確認しており、ISSが寄与する可能性が示唆された。そこで、末梢血由来マクロファージ細胞で検証したところ、ISSはサイトカインの産出を抑制したが、イチジク茶では確認されなかった。現在、皮膚細胞を用いた検証を試みている。イチジク茶の苦味軽減を目的に、ヒト苦味受容体発現細胞を用いた苦味成分の同定を進めており、標準試薬による苦味強度評価系の確立が完了した。今後は、苦味成分の探索・同定に着手する。

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