みかんのシラップづけ白濁防止剤としてのMC(メチルセルロース)および酵素について、それらを添加したシラップがシール強度に及ぼす影響をしらべた結果、MCが袋のシー ルを不可能にさせるということがわかった。
その原因はフィルム面にMCの薄い膜を形成するためと考えられるが今のところ明らかでない。
同じポリエチレンでも高密度のものはMC 10ppm程度の進濃度ならシール可能で実用的な強度を保つ。
一方、酵素の方は全然シール強度に影響を及ぼさないことから、今後袋詰みかんのシラップづけ製品の白濁防止に関しては、酵素の利用も考えられる.
CMCや他に数種の糊料、糖液、食塩水の影響も調べたが、それはシールの妨げにならない。
- 著者
- 西郷 英昭、下田 吉夫
- 出典
- 東洋食品工業短大・東洋食品研究所 研究報告書,62-67(1969)